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2013年6月28日 (金)

検察意見書(2)について

去る6月19日、再審開始準備の三者協議が開催されましたが、再審請求書に添付した池田意見書(病態論)A子さんの急変の原因は、筋弛緩剤の投与とは全く違い、「ミトコンドリア病MALAS」ということに対する検察側の反論の意見書が提出されました。

これに対して、阿部泰雄弁護団長のコメントが出されましたので、掲載するものです。 

検察意見書について

 1 結論 ○○医師の意見は何ら池田意見の批判になっておらず、むしろ池田意見を裏付けているものである。

2 ○○医師意見書は批判になっていない。
  まず○○氏は「AさんがMELASであるという池田意見に対する意見」と して、池田意見書の第一部「誤診の原因について」で論じた「マスキユラックス中毒否定論」については何も述べておらず、この点は反論できなかったものと見受けられる。
  つぎに○○氏の「池田意見のMELAS論」に対する批判は、批判の実質を有していない。

 第1に、検査値や症状につき、それぞれ個別に他の可能性を述べているだけで、ミトコンドリア病MELAS診断の批判にならない。
 乳酸値の繰り返す高値がメラスに由来するものとは断定できないとしているだけである。池田氏も「乳酸値高値がミトコンドリア病だけが原因だしなどと言っているのではない。
 ○○氏はA子さんの病態が急性脳症であることを否定していない。その上で急性脳症にはMELAS以外にも原因があると、これまた池田氏も否定するはずのない無意味な意見を述べているだけである。
  低身長が2SDの範囲に入らないという指摘には意味がない。
  難聴について、両側性がほとんどだと指摘しても意味がない。
  心肥大について、他の可能性を指摘しても意味がない。
腹痛、視野・視力障害、構音障害、呼吸数低下、心停止を挙げて、「筋弛緩薬による個々の筋肉麻痺の影響、呼吸停止やその後の循環不全などで症状を説明できないとは考えません。」としているが、そうであれば、○○氏はA子さんが筋弛緩薬中毒であるかどうかについて意見を述べるべきだ、すなわち、池田意見書の第一部についても意見を述べるべきであり、無責任の誹りを免れない。このような筆の逸脱は、検察官の意見を下敷きにしたことに原因があると考えられる。

 以上のとおり、○○氏の意見は何ら批判になっていない。
 ○○氏も「ミトコンドリア病の症状は多様である」としているように、この多様多彩な症状を、判明している検査データなどをも踏まえて、ただ三の病態で一元的に説明できるものは何か、という診断の視点が重要かつ決定的である。これは医学的診断の常識である。
 それは池田氏指摘のミトコンドリア病MELASの診断である。

 第2に、腹痛とおう吐という点滴(筋弛緩薬投与)の前に出現した症状について、ミトコンドリア病MELAS以外にこの原因が考えられるという指摘をしない重大な欠陥があるばかりか、腹痛を筋弛緩薬中毒に結びつけようとする欠体的な誤りがある。このようなミスも、検察官の意見を下敷きにしたことに原因があると考えられる。

 第3に、○○氏は、ミトコンドリア病について「平成21年に特定疾患治療研究事業の対象に認められた難病である」と指摘している。その52番に指定されているのが、ミトコンドリア病である。その認定基準によると、A子さんケースは、ミトコンドリア病の診断の「疑い例」どころでなく「確実例」に該当するのである。
 すなわち、(1)主要症候のうち、②の痙攣、精神症状、ミオクローヌスなどに該当し、③の心筋症などの心症状に該当、(2)検査・画像所見のうち、①の乳酸値が繰り返して高いに該当するし、②の脳のCT/MRIにて、脳梗塞様病変、大脳小脳萎縮像、大脳基底核、脳幹に両側対称性の病変などを認める、に該当しているのである。
 ○○氏はその経歴が「ミトコンドリア病の診断と治療に関する調査研究班」(研究代表者)であり、認定基準に関与したとも考えられるのに(不知ではないだろう)、本意見書ではこれを無視している。

 第4に、論文執筆の正当性の疑義などという、本件の論点とは関係のない指摘をして問題をすり替えようとしていることである。これも検察官の意見を下敷きにしたことに原因があると考えられる。

3 まとめ
 今般の検察意見書(2)は、検察意見書(1)と同じく、新証拠の指摘に対して白紙答案に等しいもので、何ら批判になっていない。

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