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2012年9月11日 (火)

太陽は条件が変われば西から昇る(仙台高裁判決文より)

私は、仙台高裁に提出した弁護団の控訴趣意書を読み返して、大阪府警科捜研の土橋鑑定書がベクロニュウムを検出していないことを明確に指摘しているにもかかわらず、仙台高裁は無視していることに対し、仙台高裁の公判当時は、いきどうりでいっぱいでしたが。現時点では、仙台高裁が誤った判決を行って、えん罪を作った歴史に残る証拠として貴重な判決文であると思っております。

仙台高裁の判決文6頁から

 しかしながら,土橋吏員の証言(第23回)によれば,LC/MS/MSにおいては,分析の過程で電圧,カラムなどの分析条件や使用器具に関し同じ条件で分析すれば,検出されるイオンの種類,発現時間は同一になるが,条件が変われば結果も変わるというのであるから,分析条件に関わらず分子量関連イオンが必ず検出されるといえない。
 土橋吏員らの分析方法は所論指摘の日本法中毒学会の雑誌「法中毒」1999年5月号に,「パンクロニウムとベクロニウムの分析方法」(=西川・土橋論文)(当審弁51)として掲載,発表されているのであり,本件各鑑定もこの手法によるものであるが,影浦鑑定意見書が指摘するまで,これが誤りであるとの指摘がなされてきたことがうかがわれず,その再現性,有効性が承認されてきたことがうかがわれる。
 そして,土橋吏員らは,薬毒物の鑑定は年間150件くらい行い,これまで筋弛緩剤の鑑定は15件,資料の点数にして50点くらいの経験があり,うち生体資料の鑑定は10件くらいで,筋弛緩剤が検出された例は3件くらいあるというのであり,その薬毒物分析の実務経験を通し,LC/MS/MSの特性を踏まえた最良の分析条件と思われる条件を把握しており,これを生かしながら,分析装置及び分析条件を同一にして,鑑定資料を分析する郁度標品のベクロニウムについても分析をする必要性を強調した上,同一条件下で,標品のベクロニウムで検出されたイオンの種類,発現時間と試料のそれとを対照して同一性の判定をしているのであり,べクロニウムからm/z258のイオンが出現していることを疑う理由はない。              
 
なお,土橋吏員の証言(第24回,第25回)によれば,本件各鑑定において,各鑑定資料からベクロニウムの未変化体が分離・検出されていることが認められるから,m/z258のプリカーサイオンが,本件各鑑定資料中に存在したベクロニウムの脱アセチル化した変化体に由来するものでないことは明らかである。
 これに対し,影浦鑑定意見書は,前記のとおりの意見を提出しているのであるが,影浦教授がこれまでどの程度ベクロニウムの分析経験を有するのか不明であるばかりでなく,添付資料から見て,その試験条件について,その装置が西川・土橋論文ないし本件各鑑定書と同様の装置を用いたか不明であり,分析条件が異なることは明らかである。影浦教授が,構造の類似したベクロニウムとパンクロニウムが異なった機序でイオン化するのを納得し得る科学的根拠が見いだせないからといって,西川・土橋論文が分析条件を呈示し,ベクロニウムであることが疑いようがないベクロニウム標本からm/z258のプリカーサイオンを得ているのに,同様の装置及び分析条件を用いてその再現性を確認しないで,自己の分析試験から西川・土橋論文の手法,結果を非難するのは一面的であり,本件各鑑定の信用性を損なうものとはいえない。

この様に、土橋証言を鵜呑みにして分析条件が違えば違う指数値が出るなどと科学を全く理解しない判決をしているのです。

私は、この裁判官の判決文は、「太陽は東から昇るが、条件が変われば西からも昇る」というような判決だと思っております。

これを最高裁が何のためらいもなく、踏襲したことと思い震えが止まりませんでした。全く科学を無視した非科学的な知識を持った裁判官が人間を裁いている現実に、呆然とするとともに怒りと、絶対に許すことが出来ないと思いました。

追加 (2013年3月30日記載)

確定判決では、標品と鑑定試料(血清、尿、点滴ボトル)からベクロニウムの未変化体が検出されたとしていたが、昨年12月20日の検察の意見書では、変化体だったと覆したのです。

 

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