鑑定資料の全量消費の矛盾(3)
鑑定資料の分析に要する時間については、分析に要する作業、分析作業の準備から分析・分析後の機器・機材の洗浄等一連の作業があるため、更に今回のように、他の毒物等の検出のための分析を考慮すると、1回に要する時間を特定することは不可能だということが分かりました。
従って、大阪府警T技官の証言では1ミリリットルの資料から、50回の定性分析に必要な注入量がとれるとしていることから、鑑定資料の量がどの程度の分析が可能か計算してみると、約5200回の分析を行ったことになります。
平成12年12月12日大阪府警に搬入
Kくんの鑑定資料
血清 約2ミリリットル 100回
点滴溶液 約50ミリリットル 2500回
A子ちゃんの鑑定資料
血清 約6ミリリットル 300回
尿 約8ミリリットル 400回
平成12年12月20日大阪府警に搬入
Sさんの鑑定資料
点滴溶液 約30ミリリットル 1200回
上記の鑑定報告書 (平成13年1月19日)
平成13年1月24日
Mちゃんの鑑定資料大阪府警に搬入
血清 約1ミリリットル 50回
上記の鑑定報告書 (平成13年2月23日)
平成13年2月12日大阪府警に搬入
Aさんの鑑定資料
点滴溶液 約7ミリリットル 350回
点滴溶液 約3ミリリット 150回
点滴溶液 約3ミリリットル 150回
上記の鑑定報告書 (平成13年3月23日)
合計 5200回
平成12年12月13日から平成13年3月22日までの間、年末年始土日を差し引くと69日が就労日数として、
5200回÷69日=75.36回(1日の分析回数)
つまり、大阪府警科捜研の技官は、約70日間大阪府警科捜研の仕事を行わずに、1日約75回以上の分析を行えば、鑑定資料を全量消費したことになります。
しかし、鑑定資料の全量の矛盾(1)で記載しましたが、
判決文47・48頁の「・・・・ところで、大阪府警科捜研は、当時多忙であったところを、・・・」が事実とすれば、5200回にも及ぶ分析がなされていなかったことが明白ではないかと思います。
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