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2007年4月28日 (土)

薬事法を知らない?検察官・裁判官

論告要旨256頁                                          ・・・加えて、被告人が平成12年12月4日夜多数のマスキュラックスの空アンプルが入っていた針箱を北陵クリニックから密かに持ち出そうとしたこと、被告人が不必要にマスキュラックスを発注していたことなどの各事実を総合すれば、被告人がMちゃん事件の犯人であることは、優に認められ、毫も疑念の余地がない。

論告要旨278頁                                          ・・・加えて、被告人が不要不急なマスキュラックスの発注を依頼し、そのマスキュラックスを管理していたこと、北陵クリニックを退職することが決まるや、マスキュラックスの使用済み空アンプル19本も入った針箱を院外に持ち出そうとしたことなどの事実を総合すれば、被告人がA子ちゃん事件の犯人であることが十分に認められ毫も疑念の余地がない。

論告要旨313頁                                          ・・・北陵クリニックを退職した日の夜に被告人が多数のマスキュラックスの空アンプルの空アンプルが入った針箱を北陵クリニックから持ち出そうとしたこと、北陵クリニックの在職中被告人が注文ノートに発注依頼を記入する方法で不要不急な多数のマスキュラックスを発注していたことなどの事情、さらに、被告人がKちゃん事件において、明らかな虚偽の供述に終始しているなどを総合すれば、Kちゃん事件の犯人が被告人であることに毫も疑念を入れる余地がない。

論告要旨347頁                                           被告人が平成12年12月4日夜いったん帰宅しながら北陵クリニックに戻り、多数のマスキュラックス空アンプルが入った針箱を持ち出そうとしたこと、被告人は北陵クリニック在職中不要不急なマスキュラックスの発注を行い、納品させたマスキュラックスを実質的に管理していたこと、北陵クリニックでは正規の医療行為として使用されず使途不明となっているマスキュラックスが存在すること、さらに、被告人が被告人質問で虚偽の供述に終始していることなどを総合するならば、S子事件の犯人が被告人であることは、毫も疑念の余地がない。

論告要旨364頁                                           ・・・被告人が平成12年12月4日夜いったん帰宅しながら北陵クリニックに戻り、多数のマスキュラックス空アンプルが入った針箱を持ち出そうとしたこと、被告人は北陵クリニック在職中不要不急なマスキュラックスの発注を行い、納品されたマスキュラックスを実質的に管理していたこと、北陵クリニックでは、正規の医療行為に使用されず使途不明となっているマスキュラックスが存在すること、さらに、被告人が公判廷において虚偽の供述に終始していることなどを総合するならば、Oさん事件の犯人が被告人であることについて何ら疑念の余地がない。

この様に、検察官は「針箱を持ちだそうとしたこと」と「不要不急なマスキュラックスを発注したこと」を理由に5つの事件の犯人であることを論告しており、

判決文27・28頁                                      北陵クリニックでは、平成9年7月ころまでは、常駐の薬剤師が薬剤の管理を行っていたが、その後は、薬剤師を置かなくなったことから、薬剤を正規に管理する者がいなくなり、看護婦が、薬剤の在庫状況を適宜確認し、不足している薬剤があった場合には、前記薬品庫備え付けの「注射薬注文ノート」「注文ノート」又は「発注ノート」と呼ばれていたノートに、その薬剤の名称及び必要数量等を記載し、事務職員等がその記載に基づき薬剤販売業者に発注してその納入を受けていた。

この様に、裁判官は、マスキュラックスが毒薬であることを理解していなかったためか、この様な判決文になっているのです。

「針箱の持ち出し」については、12月4日退職を言われてから、北陵クリニックに戻った被告人が、手術室等をワックス掛けを行う等清掃した時に、廃棄すべきものを忘れていたので、廃棄しようとしたもので、詳細は別に掲載します。

ここでは、検察が言う被告人が「不要不急のマスキュラックスを発注したこと」が、邪推であること。

さらに、裁判官が薬事法を学び発注を検証しなかったことが、次のとおり明らかであります。

1、 商取引上発注とは、購入する側が、販売業者に対し、購入する品目、数量等を伝え、発注者が納入を促す行為であります。つまり、被告人は発注したのではなく、注文もしくは発注ノートに記載だけで、販売業者に対し何ら意思表示は行っていません。

従って、発注したのは被告人ではなく、注文・発注ノートを見た事務職員等がその記載に基づき、購入の必要性を判断して薬剤販売業者に連絡して納品されていたのです。

2、マスキュラックスは毒薬です

薬事法より(譲渡手続)                                       第46条 薬局開設者又は医薬品の製造販売業者、製造業者若しくは販売業者(第3項及び第4項において「薬局開設者等」という。)は、毒薬又は劇薬については、譲受人から、その品名、数量、使用目的、譲渡人の氏名、住所及び職業が記載され、厚生労働省令で定めるところにより作成された文書の交付を受けなければ、これを販売し、又は授与してはならない。

この様に、判決文にあるようなことでは、マスキュラックスの購入はできません。

薬事法にある文書の作成がなされ、販売業者に交付することによって購入ができるのです。従って、裁判官は、誰の名前で譲渡するための文書が作成されていたかを、明らかにすることが当然必要なことですが、全く明らかにしておりません。

          

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2007年4月16日 (月)

ここから、医療廃棄物区分の間違いが始まった。

論告要旨20頁                                               そこで、T警部は、12月5日午前零時30分ころ北陵クリニックに呼んだS婦長に確認し、針箱、通常手術室前室に置かれていることはなく、使用済注射針を捨てる医療廃棄物容器であり、通常針箱に空の薬剤アンプルを捨てない旨の説明を受け、被告人が罪証隠滅の目的で当夜針箱を持ち出そうとしたとの疑いを深め、・・・・

深夜のS婦長の一言が、医療廃棄物の分別区分の誤った推認の始まりであったのです。

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副院長であるI医師は、筋弛緩剤を知らなかったのか?

平成12年11月30日、I医師が仙台市立病院に行って市立病院の医師との面談の状況から

判決文217頁                                           ・・・当初、筋弛緩剤のことを直接に尋ねるつもりはなかったものの、I医師に対して、筋弛緩剤を北陵クリニックにおいて使用しているかどうか尋ねた。これに対して。I医師が一瞬ピンと来ず、「えっ筋弛緩剤と言いますと。」と聞き返したため、N医師が「例えばサクシンとかミオブロックとか。」と商品名を挙げて説明したところ、I医師は「サクシンならあります。手術のときに使っています。」と応えた。そこで、N医師は、I医師に対して、何者かが治療以外の目的で筋弛緩剤を患者に投与したため患者の容体が急変した疑いがあることを説明した。・・・・

この会話でI医師は、矛盾しております。

I医師は、筋弛緩剤と言われて、筋弛緩剤を知らないのか、聞き返していること。

ところが「サクシンならあります手術のときに使っています。」と答えていること。

I医師は、手術の時に使われているとは知っていながら、サクシンがどの様な薬理作用があり、どの様な目的で使用されているか理解していないことを露呈しているのですが、次の論告要旨から筋弛緩剤を知らなかったとは、あり得ないはずです。

(なお、N医師の「何者かが治療以外の目的で筋弛緩剤を患者に投与したため患者の容体が急変した疑いがあることを説明した。・・・・」ことは、別に検証して記載したいと思います。)

論告要旨217頁                                           ・・・しかも、平成11年5月17日以降マスキュラックスを使用した手術7件中6件(使用数量合計6アンプル)は、FES手術への助成金を請求するため「ひと研究費明細」と題する書類が作成され、そこには手術で使用した薬剤の種類、数量等が記載されているが・・・

この様に、北陵クリニックでFES手術が行われ、助成金を得て研究が行われていて、「ひと研究費明細」の書類が作成されていたことから、マスキュラックス(筋弛緩剤)を記載した書類を作成していたのです。したがって、副院長のI医師が、筋弛緩剤を知らなかったということは矛盾しています。

参考文献 副院長のI医師が「ALS基金」に提出した研究奨励金研究成果報告

        「ALS.pdf」をダウンロード

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2007年4月11日 (水)

検察官の推認(感染性廃棄物の認識)は、邪推だった。

論告要旨218頁                                             さらに、そもそも針箱は、使用済みの針やメスの刃等を捨てるための容器であって、看護婦が、業務の中で、正規に使用した薬剤の空アンプルを針箱に入れることは、通常あり得ない。すなわち、医療提供施設、あるいは医療従事者にとっ医療廃棄物の分別は当然のことであり北陵クリニックでも、針を捨てるための針箱以外に、空アンプル及び空ボトルを捨てるための容器、ガーゼなど血液の付着したものを捨てるための容器及びその他一般のゴミを捨てるための容器が各所に設置され、分別が義務づけられていた。したがって、針箱にマスキュラックスの使用済み空アンプルが投棄されていたこと自体、正規使用以外に使用されたことを強く推認させる。

「裁判官の医療廃棄物の区分を知らなかった・・・・・」に記載した医療廃棄物の正しい分別区分を知らなかったため、検察官は感染性医療廃棄物の処理について、北陵クリニックの職員の供述を鵜呑みにして、間違った推認をした。                                                                 

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裁判官は、医療廃棄物の区分を知らなかったため、間違った判決をした。

判決文34頁                                             北陵クリニックでは、医療行為に伴って生じる廃棄物を、感染症廃棄物(ガーゼ、酒精綿、包帯などの血液等が付着した廃棄物)、感染症扱い廃棄物(使用済み注射針、縫合針、メスの刃など)、非感染症廃棄物(薬剤のからアンプル使用済み点滴ボトルなど)、一般廃棄物(薬剤の空き箱などもえるごみ)に分別することとし、職員は、廃棄物が生じるとその分別に従い、それぞれ専用のゴミ箱等に投棄していた。

と記載しているが、非感染症廃棄物として、薬剤のからアンプル使用済み点滴ボトルを混在している場合、廃棄物処理業者は、回収しないことを理解していないのである。

感染性廃棄物の適正処理について(平成4年8月13日厚生省生活衛生局水道環境部衛第234号)の通知の別紙「廃棄物処理法に基づく感染症廃棄物処理マニュアル」によれば

感染性廃棄物①液状又は泥状のもの(血液等)                               感染性廃棄物②固形状のもの(血液等が付着したガーゼ等)                 感染性廃棄物③鋭利なもの(使用済み注射針、メス、試験管、ガラスくず(空アンプル))                                                                                   非感染性廃棄物(医療行為等に伴って生ずる廃棄物のうち感染性廃棄物以外の廃棄物プラスチック(点滴ボトル)                                                                                  一般廃棄物(紙くず、厨芥等)

感染性廃棄物を収納した運搬容器には、感染性廃棄物である旨及び取り扱う際に注意すべき事項を表示するものとする。として更にバイオハザードマークを推奨しており、その種類は

(1)液状又は泥状のもの(血液等)赤色                            (2)固形状のもの(血液が付着したガーゼ等)橙色                      (3)鋭利なもの(注射針等)黄色

したがって、鋭利なもの(注射針等の中には、メス、試験管、シャーレ、ガラスくず等)つまり針箱の中に空アンプルが入っていることは、医療廃棄物の処理区分は正しいのです。

判決文228頁                                            また、既に認定したとおり、北陵クリニックにおいては医療廃棄物の分別区分が厳格に行われていたのであるから、これらの事情に照らすと、そもそも手術で使用したマスキュラックスの空アンプルが針箱に廃棄されていたとは容易に想定し難く、したがって、針箱内に手術で使用したあるいは手術のために準備した筋弛緩剤のアンプルのみが入っていたという弁護人の主張はその前提において不合理である。

判決文259頁                                             しかし、まず、既に認定したように、医療廃棄物の分別が厳格に行われていた北陵クリニックにおいて、本来空アンプルを捨てることが予定されていない針箱に筋弛緩剤の空アンプルを廃棄していたとの被告人の供述は極めて不合理である。

この様に、裁判官は、北陵クリニックの職員が医療廃棄物について間違った供述をしていることを鵜呑みにして、検証を怠ったため、弁護人の主張や、被告人の供述を不合理として間違った判決を行っているのです。

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